入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

本学は、世界トップレベルの研究機関で形成される国際的な科学コミュニティーで活躍できる研究者を育成することを目的としています。そのため、アドミッション・ポリシーとして、国際的な科学研究の世界で指導的役割を担える可能性と意欲を持つ学生を獲得することを目指しています。

学生の募集及び選考は国内外の優秀な学生を獲得することに主眼を置いています。ここにおける「優秀な学生」とは、本学で実現できる最先端の研究の可能性に心躍らせ、研究意欲を掻き立てられ、専攻分野で抜きん出る為に必要な好奇心と学究力を備え、独自の研究及び独創的思考ができる素質を持った学生を指します。学生には、科学分野で高等教育を受け、先端研究を行うために必要な英語コミュニケーション能力及び論文執筆能力、そして様々な背景を持った人々と円滑に交流する能力が求められています。

本学博士課程は定員枠のみを基準にするのでなく、学力と適性を審査し選抜しています。

本学は、性別、ジェンダー・アイデンティティ、性表現、年齢、性的指向、心身の障害、健康状態、人種、民族、出自、文化、出身国、宗教、婚姻状況による差別を一切せず、平等性と多様性があり、インクルーシブな環境の構築と維持に努めています。また、女性や社会的少数者からの出願を歓迎しています。

募集対象は、理学分野の学士又は同等の学位を本学入学時までに取得見込みの学生、並びに理学分野の学士又は修士の学位保持者です。理工学系の分野の学位、及び他の分野の学位保持者も対象としており、学校教育法に基づく大学院入学要件を満たしていなければなりません。合格者は博士課程にのみ入学可能です。

 

教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

「世界が認める大学院」という基本理念に従って、本学は傑出した学生を獲得し、最高水準の教育を実施します。本学の教育プログラムは、学生の潜在能力を最大限に高め、科学的に卓越し、自立性に富んだ人材として養成することを主たる目的とします。この目的に基づいて、学生の個性を尊重し、個々の研究志向、履修歴、目下の関心に応じた履修計画が個別に編成されます。教育課程編成の基本的な考え方は、自立した科学的思考を促すこと、及び研究を通して自ら学ぶことです。本学では、分野間の壁のない単一の教育プログラムを提供しています。

学生は、一流の研究機関や大学におけるポスドク研究者の道へ通じる、統合的な博士課程に、修士課程を経ず入学することになります。標準在学期間を5年としたこの博士課程は、課程制大学院制度を踏まえたものであり、3学期制が採用されます。博士論文研究に柔軟に備えられるよう、学生は1年次にラボ・ローテーションと講義・演習を組み合わせて受講します。2年次には、講義・演習を受講するほか、博士論文研究を行うこととなるラボを選択し、研究計画書を作成、提出します。2年次の終わりには、博士論文研究に取り掛かる前に研究計画書の審査が行われます。提出された研究計画書の審査及び研究計画書の内容と研究分野の基礎知識に関する口頭審査が行われます。最高の国際基準を担保するため、該当研究分野の専門家が外部審査員として任命されます。研究計画書の審査に合格後、3年間の博士論文研究に取り掛かり、論文を完成させ、審査と口頭試問に合格することによって修了することとなります。

 

卒業認定・学位授与に関する方針(ディプロマ・ポリシー)

本学は、学生による独創的な、科学的知見に大きく寄与する研究の完了をもって、博士の学位を授与します。学位は、特定の授業の履修、一定期間の在籍、又は一技術者として指示を受け行った仕事に対して授与されるわけではありません。学位のための研究は、適切な程度の独立性をもって学生により遂行された、科学的知見に寄与する独創的な研究と、体系的な研究方法で構成されます。加えて、学生は、研究結果や研究手法について説明する能力を、英語を用いて口頭及び書面の両方で効果的に示さなければなりません。